今回も相続登記の話です。
遺言書のない相続登記の手続は
①法定相続分による相続登記
②遺産分割協議による相続登記
の2通りに分かれるのが通常です。
①の法定相続分による相続登記は、相続人の数が少ない場合(例えば相続人が配偶者と子供1人)以外はお勧めしません。
相続人の数が多い場合や、相続人の数が少ない場合でもある特定の相続人に不動産を相続させたい場合は、②の遺産分割協議による相続登記の手続きへと進みます。
遺産分割協議というのは、相続人全員による遺産分けの話し合いのことです。
法務局に提出する遺産分割協議をしたことを証明する書類として、普通は遺産分割協議書を用意し、相続人全員が1枚の遺産分割協議書に署名と押印(実印で)します。
しかし、相続人がそれぞれ遠方に住んでいる場合は、1枚の遺産分割協議書に相続人各自が署名と押印(実印で)するのは大変時間がかかります。
そういう場合、遺産分割協議証明書で代用することができます。
これは相続人の人数分の遺産分割協議証明書(記載内容が同じもの)を用意し、相続人各自が署名と押印(実印で)することで遺産分割協議書と同様の効力を持ちます。
例えば、相続人が4人いたとすると、記載内容が同じ遺産分割協議証明書を4枚用意し、それぞれの署名と押印(実印で)がされた遺産分割協議証明書を集めることで1枚の遺産分割協議書と同じ効果を発揮します。
というわけで、遺産分割協議書と遺産分割協議証明書のどちらかで迷った場合は、
・相続人がそれぞれ遠方に住んでいる場合
・できるだけ早く相続登記を済ませたい場合
のいずれにも当てはまるなら遺産分割協議証明書にしたほうが良いと思います。
以上のことについてご不明な点がありましたら、お近くの司法書士にお尋ねください。
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